音楽家の友人の演奏をききに、震災の復旧が終了したミューザ川崎シンフォニーホールへいってきました。
コンサートホールには、大きく分けて縦長のシューボックス型(shoe box)と、ステージを囲んで葡萄の段々畑の様に拡がっていくヴィンヤード型(vine yard)がありますが、ミューザは後者です。
このヴィンヤード型は建築関係者には有名なハンス・シャウロンの設計によるベルリン・フィルハーモニーや、日本だとサントリーホールが有名ですね。比較的新しい形式なので数は少ないですが、次第に増えてきているようです。
ステージを客席が囲んでいるため、シューボックス型に比べて音が拡散しやすい傾向があるようですね。直接耳に届く音と、壁や天井に反射して耳に届く音の時間差がある、というイメージでしょうか。シューボックス型だと全体が細長いので、その時間差があまりない、もしくは程よいのでしょう。そのあたり、ヴィンヤード型は棚状客席の壁や天井の反射板で調節しているようです。
ゲネプロ(通し稽古)も公開していて、その間は自由席とのことだったので、いろいろな席で見え方、聞こえ方などを体験。客席数の割にはどの席でも比較的ステージが近く感じられるのもヴィンヤード型の特徴です。
ステージの後ろの席というのは音の響きは今ひとつなのかもしれませんが、指揮者と演奏者の呼吸が伝わってくるようでなかなか面白い体験でした。勝手に音楽家になった気分(笑)
マーラーの 交響曲第1番「巨人」(花の章 付き)を聴きました。「千人の交響曲」でも知られるマーラーですが、交響曲が盛大になっていく良き時代をしのばせます。お疲れさまでしたー。