電機大の授業の一環で美術館設計の参考として、学生を連れ栃木県にある那珂川町馬頭広重美術館を訪れました。
恒例になってきた、チャーターバス。いつもありがとうございます。
駐車場奥に見えるのが広重美術館。木のルーバーで覆われた、80m以上の長さがあるシンプルな切妻型の建物です。設計は隈研吾さん。
裏庭には砂利が敷かれ、木で覆われた外観が一望できます。孟宗竹の林もよいアクセントになっていました。
館長の市川さん直々に館内を案内してもらいました。今まで数多くの美術館を見学してきましたが、若干狭いと思われる箇所があるものの、展示物が小さいこともありなかなか使いやすそうなバックヤードです。
展示室は撮影禁止のため、外観の写真をいくつか。屋根や壁の木ルーバーと、ガラスの反射による層状の見え方、作られ方が特徴で、広重のレイヤーを重ねていく版画の技法に着想を得たとのこと。
周辺環境ともあいまってなかなか美しいです。
大屋根のようす。地元の杉を不燃処理して使っているようです。かなりいい感じに風化していて究極的にシンプルな形ながら周辺の自然にもなじんでいます。
軽やかなルーバー軒先の納まり。若干木が反っていますが、なかなかの施工精度で、工事側の相当な努力も伺えます。
広重の絵も構図がすばらしい物が多く、その展示との相性のよさも相まってなかなかよい美術館でした。