そして伊豆大島の火山噴火を物語る地層の切断面。およそ150年に一度の大噴火で一層分が出来上がり、露出部は1万5000年分で百層あるとのこと。
大地というのはこのように出来ているのだ、というのがよく分かる光景。
この大地の歴史に比べれば建築の歴史などちいさなものだ、と思わされます。
そして島内でも情緒のある波浮港の街を探索。
波浮港は元々噴火口に出来た湖だったのが、大津波により海とつながって出来た港とのことです。
川端康成「伊豆の踊子」 の踊り子はこの波浮で生活していたそう。写真の港屋旅館でも踊りを披露していました。木造3階建ての立派な旅館で、航海の中継地点の港町として栄えた名残がうかがえます。
『一行は大島の波浮の港の人たちだった。春に島を出てから旅を続けているのだが、寒くなるし、冬の用意はして来ないので、下田に十日ほどいて伊東温泉から島へ帰るのだと言った。大島と聞くと私は一層詩を感じて、また踊子の美しい髪を眺めた。』
>「伊豆の踊子」の一節より
穏やかな島の風景。そもそも日本全体が小さな島のようなものだからでしょうか、島に住んだことはないのですがなぜか懐かしさを感じさせるものがあります。