多摩美図書館のアーケードギャラリーで、教授をつとめられている富樫克彦さんの退官記念展が開催されています。
この図書館ギャラリーはまわりの土地の高低差にあわせて床が傾斜しているのですが、展示台の高さは全て水平にしているため、列によって脚の長さが変わっていきます。それによって、観覧者と展示物との関係もゆるやかに変わっていきます。
下は展示台施工中の写真。サイズが大きい割に繊細なつくりなので、これを傾斜地に立てていくのはなかなか難しいと思うのですが、素晴らしい精度で並んでいます。釘なども使っておらず、接着剤による圧着のみで制作しているとのこと。
ご本人が会場構成もされているようで、作品の静謐さともあいまって展示全体で考え方や人となりまでも伝わってくる、そんな素晴らしい展覧会でした。
会期は11月29日まで、多摩美の学生さんはぜひ見にいってください。